出産ラッシュ
夏真っ只中にあたる4〜5月にかけて、うちの牧場では4頭の牛が分娩しました。
結果は3頭が♂(爆)
後継牛となる♀を産んでくれたのは1頭だけでした(泣)
そんな牛の出産ラッシュに交じって、実は悟空妻もこの度無事男児(ブログ名:チビお釈迦)を出産☆★☆ 今日はそのときの面白エピソードを綴りたいと思います♪
お腹にいるときから親孝行なチビお釈迦―というのも、悟空妻は全くと言っていいほどつわりがなかったのです♪ 妊婦の60〜70%がなると言われている腰痛もナシ。まさにただただお腹が大きくなっていくだけという感じ。
陣痛も初産にしては短いほうで、朝7時くらいに「なんか痛いかな〜」という感じから始まって、3時間後には2−3分間隔で陣痛がくるという進行の早さ。
これはやばい(←初産だからどの程度の痛みで病院に行くべきかわからなかったのでギリギリまで我慢してしまった)とドクターに連絡すると「すぐに病院へ行きなさい、私も駆けつけるから」という指示が。
生憎うちの車は配達で使ってしまっていたため、製麺工場のオーナーの配達用トラック(!)で病院へ急行。
ものすごい痛みに玉のような汗をいっぱいにかきながら病院へ到着すると、10分後くらいにドクターも到着。
悟空妻の状態を診て、ただちに分娩室へ移動。
ドクター「悟空妻、落ち着いてねーー」
悟空妻 「(落ち着けるわけないだろ、と思いつつ)ドクター、早く痛み止めの注射を・・・!本当に痛い><」
こちらは無痛分娩が結構主流なので、分娩室へ入ってすぐにプスリと打ってもらう。
でもそんなにすぐには効かないので、あまりの痛みに身をよじると、
ドクター 「まっすぐになって!」←鬼ですか?
そうこうしているうちに麻酔がきいてきて、段々痛みがなくなってくる。
そして5、6回いきんだところで、無事チビお釈迦誕生☆★☆
なんと病院に着いてから1時間弱で産み落とすという、まさに牛並みの超スピード出産!!!
付き添ってきたお釈迦夫は何がなんだかよくわからないうちに(こちらでは立ち合い分娩はできなかった)、もう産まれていたという状態。
初産にしてはかなり軽い方とはいえ、ほぼ全体力を消耗した悟空妻。
数時間たって目覚めても、まだかなりグッタリしていました。
お釈迦夫や従業員、製麺工場のオーナーの娘さんなどが心配そうにのぞきこんでいます。
製麺工場オーナーの娘さん 「大丈夫? お腹すいてない??
フライドチキン(Jolibee)あるよ」(爆)
勘弁してくださいよ、そんなもんにかぶりつくほどまだ体力回復してませんて。。
そしてお釈迦夫は英語もタガログ語も話せないため、あれはどうしたらいいのか、これはどうすれば・・・?といった質問が矢継ぎ早に従業員から飛んでくる(爆)
中でも一番強烈だったのが、コレ↓↓
「今日の給料は誰からもらえばいいんですか?」
いや、生活カツカツだから給料を日払いにしてくれないとやっていけないって泣きつかれて日払いにしてますけど、こんなときくらい待てませんか?
前々からお釈迦夫と悟空妻のどちらか片方でも欠けたら、うちは機能停止するなぁとは思っていましたが、改めてそれを実感した悟空妻。
おちおち寝てもいられない、ということで、母体に最小限の負担で無事元気に産まれてきてくれたチビお釈迦に大感謝しながら、翌日には退院。(←フィリピンでは結構普通らしい)
悟空ママが日本から駆け付けてくれたこともあり、家に戻ってほぼ通常通り仕事をこなす生活に。
自身で子供を産んでみて、改めてモー娘達の大変さが分かった悟空妻。
家畜だからとはいえ、毎年毎年「分娩」→「泌乳」というサイクルを繰り返さなければならない彼女達。体への負担は相当なものだと思います。
毎日のことなのでついつい当たり前に思ってしまいがちですが、今一度モー娘達に深く感謝しながら、美味しい牛乳を生産し続けていきたいと改めて思いました。