悟空妻のオレンジのため息

数年ほど前に「フィリピンの紫のため息」という艶っぽいタイトルの本を読みました。 内容はもうよく覚えていませんが、タイトルが印象に残っていて覚えています。 今日のタイトルは、それをもじって(パクって?)みました。(なぜ「オレンジ」なのかは突っ込まないでください。笑)


それくらい、ため息がとまらない悟空妻です・・・!



ブログにも何回か登場した配達兼乳加工担当として雇っていたAが、「お祖父さんが死んだので、一旦田舎のミンダナオ島に帰らなければならなくなった」と言い出し、3週間以上も会社を休むというので仕方なく代わりを探すことになりました。(本当に戻ってくるかもわからないので)


1人目にきた子は、全くと言っていいほど英語が喋れなかったので面接の時点でボツ。


2人目に話がきたのは、こちらでは「バクラ」と呼ばれるオカマの子。 こちらではオカマの子も普通に働いているので少し考えましたが、やっぱり外回りもあるので、できれば女性がいいかなということでボツ。


3人目にきたのは、タレントになれそうなくらい可愛らしい子でした。英語も結構話せたので、即採用し、配達に連れて行ったのですが・・・翌日から来なくなりました。 理由は「韓国人の彼氏が面倒みてくれるから、そんなに頑張って働かなくてもいい」―じゃあ、モトから来るなよ!という感じですが、後の祭り。


4人目に21歳のJという子が来ました。見た目真面目そうだし、長く(2〜3年位)続けられるということだったので雇ったのですが、雇って2日目に「韓国に歌手として行きたがっているみたいで、パスポートさえ用意すればあとはタダで行けると業者に言われているらしい」という話をメイド兼乳加工助手のEから聞かされました。


おいおい、長く続けられるって言ってたじゃん・・・!(しかもそんな話を信じるなんて)ということで、Jを呼び出し話を聞くことに。


悟空妻 「韓国に歌手として行きたいんだって?」

J 「(悪びれもせず、照れ笑いしながら)はい。今パスポートを準備しているところです。それが準備できたら歌の試験があります。」

悟空妻 「(本当に歌手として行けると思っているのかと呆れつつ)最初の面接の時、2〜3年は続けてくれないと困るって言わなかったっけ?」

J 「・・・でも、海外で働きたいんです」

悟空妻 「そう、海外で働きたいの。それなら、もううちでは雇えないよ」

J 「・・・(えっ?みたいな顔)」

悟空妻 「なぜ最初に2〜3年は続けてほしいって言ったかわかる? 少しやってもらったからわかると思うけど、乳加工や特に配達はそんなに簡単な仕事じゃないよね?」


5〜10分程度説明してやってみせれば誰でもできるような単純作業なら、それこそ何日間かやってくれるだけでもいいのです。でも乳加工もそうですが、特に配達は最低でも最初の2〜3週間はお客様への対応等つきっきりで一緒に教えて回らなければとてもできない仕事です。


悟空妻 「独り立ちできるようになるまで2〜3週間はかかるけど、その間私はお金を払いながらあなたに仕事を教えているんだよ?これは私にとっては単なる投資でしかないよね。 ここまで理解できる?」

J 「はい・・・」

悟空妻 「で、来月だかそこらにあなたが韓国に行ってしまうとしたら?」

J 「・・・」

悟空妻 「あなたはいいよ。お金稼げるし、お金は手元に残る。じゃ、私には何が残る? 私があなたに投資するメリットって何だろう?」

J 「・・・わかりません」

悟空妻 「(「わかりません」じゃないんだよと思いつつ)だから私はもうあなたには投資できない。もうお金は払えないから、明日から来なくていいからね」

J 「マム、もし私の気が変わったら続けられますか?」

悟空妻 「気が変わったって、どうやってそれを私に証明するの?」

J 「実は姉も一緒に韓国に行こうって言っていて、ひとまず姉と話しますから」

悟空妻 「(姉妹揃ってオバカだねぇと思いつつ)・・・じゃあお姉さんとよく話して、もし気が変わったら連絡してきなさい」



というわけで、また振り出しにもどってしまいました。


モ〜娘達を相手にしている方がよっぽど気楽でストレスフリーだとつくづく思う今日この頃。 


やっぱりため息がとまりません・・・><