牛の買い付け

先日、マニラから南に約2時間程行ったところまで牛を買い付けに行ってきました。

おぉ、いよいよ!という気がしますが、実は工事は遅れ気味。まだまだやらねばいけないことのほうが多く、牛を迎えいれられるのは来月になります。(←本当は今月中に入れる予定だったのですが。。)


さて、私達が買いたいのは妊娠約8ヶ月の牛、5頭。
そうすればうちの牧場に連れてきてから約1ヶ月程度で、分娩し乳を搾り始められます☆


買いに行ったのはフィリピンでおそらく1番大きな酪農場。
頭数を揃えられることと、いくつか見て回った中で牛の状態が1番良かったことがここから牛を買うことに決めた理由です。
品種は日本と同じ純粋のホルスタイン種というのはおらず、大体がホルスタイン種と何かの交雑種です。今回私達が買い付けに行ったのはホルスタイン種(75%以上)とサヒワール種(25%以下)の交雑種。 見た目はかなりホルスタインっぽいです。



牧場に着くと15頭位の牛が1か所に集められている所に案内されました。

農場責任者「さぁ、どれにする??」

悟空妻「えーと、とりあえずそれぞれの牛の種付け日わかりますか?」

農場責任者「・・・全部自然交配だよ



  ̄口 ̄;!!
そう、ここフィリピンでは人工授精の普及率はわずか5%程度・・・まだまだ非常に低いのです。

別に自然交配が悪いというわけではないのですが、牛の改良も遅れるし、何より今回みたいな場合、はっきりした分娩予定日がわからないというのは結構致命的です。
というのは人工授精をしてはっきりした種付け日がわかっていれば、牛の妊娠日数は約280〜285日なので分娩予定日にむけて管理もしやすいのですが、自然交配でいつ種が付いたかわからないという場合、直腸検査をして大体の妊娠月齢を調べます。しかしこれは技術者の腕によるところが大きく、特に胎児が大きくなるにつれてはっきりした月齢がわかりにくくなるので1〜2ヶ月位ズレることもザラです。 つまり、まだまだだと思っていたらもう産んでしまった!とか、待っているのに全然産まない!ということが多々あるわけです。



さらに驚いたのは牛の月齢。
日本だったら生後13〜15ヶ月で種付けし、24ヶ月齢位で子を産みますがこちらの牛はプラス1年といったところでしょうか。見た目は日本の24ヵ月齢位の牛と変わらないくらいなのですが・・・やはり飼養管理の違いが最大の理由でしょう。



お釈迦夫「まぁ、日本の失敗作だと思えば。(←もちろん日本語)」



結局、「これは妊娠8ヶ月だよ」と言われた牛はあと数週間で産みそうなくらい乳が張っていたので、工事も遅れていることだし「妊娠6〜7ヶ月」と言われた牛を5頭、「来月中に取りにくる」ということで予約してきました。


全然産まないなんてこと、ありませんようにっっっっつ(>人<)